「ペット保険選びの方法って難しそう」
「専門用語が多くてよくわからない」
「ネット上にはいろいろ情報があるけど、どれを読んでもイマイチ頭に入ってこない」
そんな悩みを解決するために、「そもそもペット保険とは?」という初歩的な部分から基礎知識を解説していきます。
この記事から、ペットの健康を考える第一歩を踏み出してみませんか?
そもそもペット保険とは?
- ペット保険とは「ケガ・病気」の「通院」「入院」「手術」などにかかる診療費を補償してくれる保険
- 加入できる年齢などの条件や補償内容は保険会社によって異なる(月々の保険料は安いものでは1,000円を切るものも)
- ペットの長寿化や動物医療の発展に伴って加入率は増えている
ペット保険が補償してくれるのは通院代?入院代?それとも手術費用?
「ペット保険は診療費を補償してくれる」というのはなんとなくイメージできると思います。
それでは、診療費とは具体的にどこまでの範囲を指すのでしょうか?
保険会社やプランによって違いはありますが、大きく分類すると「通院・入院・手術」の3つを補償してくれます。
主に「通院」「入院」「手術」をカバーしてくれる
保険会社や保険商品のプランによって、受け取れる保険金や補償範囲は異なりますが、主にカバーしてくれるのは「通院」「入院」「手術」の診療費です。
一般的に診療費の50%、もしくは70%を補償割合(かかった診療費のうち、補償対象の金額に対して保険会社が保険金を支払ってくれる割合)とするペット保険が多いですが、なかには補償割合が100%の商品もあります。
(同じ会社の同じプランの場合、補償してもらえる割合が大きくなるほど、月々の保険料も高めになる傾向があります。)
手術、入院のみのペット保険も
「通院」「入院」「手術」のフルカバー型のペット保険に比べて、「入院」「手術」に特化したペット保険は毎月の保険料が低めに設定されているケースもあります。
下記の記事で手術、入院に特化したペット保険についても解説していますので、参考にしてみてください。
犬が散歩中に他の人を噛んでしまった時などの「賠償責任」を補償してくれることも
診療費以外にも、例えば散歩中などのシチュエーションで、あなたのペットが万が一他の人やペットに噛み付いてしまったり、物を壊したりして「損害賠償責任」を飼い主が負ってしまった場合、相手に支払わなければならない賠償額を補償してくれるペット保険も存在します。
多くの場合、通常のペット保険に追加料金を支払って、「特約」という形でプラスできるサービスとなります。
保険会社によっては賠償責任補償を追加できない場合もあるので、ペット保険を選ぶ際のポイントにもなるでしょう。
本当にペット保険は必要?加入のメリットとは
ペット保険に入る最大のメリットは「診療費の負担を軽減できること」ですが、そのほかにも見逃せないメリットがあります。
詳しく確認していきましょう。
高額な診療費に対する負担を軽減できる
「動物の診療費は人間ほどかからないだろうから、ペットに保険は必要ない」というイメージがあるかもしれません。
ところが、動物には人間のような公的な健康保険制度がないため、かえって診療費が高額になってしまうこともあります。
アニコム損保によると、犬種別の年間診療費(0~12歳での平均)は5〜14万円と決して安くはありません。
中には1回の治療で30万円を超える高額な治療が必要になるケースもあるようです。
万が一の治療に備えてペット保険に加入しておけば、診療費に対する負担を軽減することができます。大切なペットに必要な治療を受けさせてあげるために、今日からしっかりと備えておきませんか?
参照元:
アニコム損保/家庭どうぶつ白書2020
アクサダイレクト/ペットの治療費は意外と高額?いざという時のためのペット保険の基本[vol.1]
お金の心配をせずに動物病院を受診しやすくなる
病気やケガは早期発見・早期治療が大切ですが、診療費が全額自己負担であることを考えると、
「もう少し様子を見てみよう…」
と、受診を躊躇してしまうことはないでしょうか。
人間より体の小さいペットは、病状の進行が人間よりも早い傾向にあります(犬の病気が進行する早さは私たちヒトの4倍のスピードだといわれることもあるほどです)。
病院に連れていくかどうかを一晩迷っただけでも急激に病状が進んでしまうことも考えられます。
このような場合、ペット保険で金銭面の負担が軽くなれば、いつでも迷わず、ペットの体調が気になったらすぐに動物病院を受診できるようになるかもしれません。ペットがいつまでも元気に過ごせるように、病気やケガはなるべく早期に治療しましょう。
ペット保険を申込む人が増えています
今までペット保険に入っている飼い主さんの割合はそこまで多くありませんでしたが、新型コロナウイルスの拡大感染をきっかけとしてペット需要が急増した2020年以降、ペット保険に入る飼い主さんが多くなってきています。
いまや、犬や猫の飼い主さんたちの間で、ペット保険に入ることが「新しい常識」になってきているともいえるかもしれません。
ペット保険の加入率は?〜実は3人中1人は加入してる?〜
アニコム損保中期経営計画2019-2021によると、ペット保険の加入率は2013年時点では4.3%だったのに対し、2018年では9.1%と5年間で約2倍の伸びを見せています。
また、SBIプリズム少短によってコロナ禍の2020年に実施された調査では、調査対象者のうちすでに約30%の人がペット保険に加入していて、さらに「加入を検討している人」を加えるとおよそ調査対象の飼い主さんの半分になるとの結果になっています。矢野経済研究所が2020年12月に行った調査でも29.6%がペット保険に加入しているというデータがあります。
ペット保険発祥の地であるスウェーデンの約50%の加入率と比べるとまだまだ少ない数値ではありますが、今後もペットの長寿化や動物医療の発展に伴い、医療費が増えていくと考えられるため、ペット保険の加入率はさらに上がっていくと予想されます。
参照元:アイペット損保/ペット保険の歴史
どんな動物が加入できる?〜犬や猫以外に、うさぎや鳥、フェレットも!〜
昨今では、犬・猫以外の動物も加入できるペット保険も登場しています。
例えばうさぎや鳥、フェレットについてはすでに複数の保険会社がカバーしています。
その他にも、リスやデグー、ハムスター、イグアナなどの爬虫類など、ペットとしてはマイナーな動物を対象にしている保険もあります。
ここでは、各動物ごとに加入できるペット保険会社を一覧でご紹介します。
犬・猫が加入できるペット保険会社
犬・猫が加入できるペット保険会社はたくさんあります。各社さまざまなプランを用意しているので、それぞれ確認してみてください。
- PS保険
- 楽天ペット保険
- SBIいきいき少短
- アイペット損保
- FPC
- SBIプリズム少短
- アニコム損保
- ペット&ファミリー損保 など
以下の記事では、犬・猫それぞれのペット保険の選ぶポイントを解説しています。
各保険会社のプランを比較したい方はこちらも参考になさってください。
※ここには保険商品の内容の全てを記載しているものではありませんので、あくまで参考情報としてご使用ください。
※ここに記載された保険商品の詳細な内容については、重要事項説明書および約款にて必ず全般的にご確認ください。
うさぎが加入できるペット保険会社
うさぎが加入できるペット保険会社は犬・猫に比べると数が少なくなっています。うさぎが加入できるプランは限られていることがあるので、注意しましょう。
- アニコム損保「どうぶつ健保ふぁみりぃ」
- SBIプリズム少短「プリズムペット」 など
うさぎが加入できるペット保険を比較したい方はこちらの記事をご覧ください。
※ここには保険商品の内容の全てを記載しているものではありませんので、あくまで参考情報としてご使用ください。
※ここに記載された保険商品の詳細な内容については、重要事項説明書および約款にて必ず全般的にご確認ください。
鳥が加入できるペット保険会社
鳥が加入できるペット保険会社の数も少なくなっています。また、加入できる品種を限定している商品もあります。
- アニコム損保「どうぶつ健保ふぁみりぃ」
- SBIプリズム少短「プリズムペット」 など
インコが加入できるペット保険を比較したい方はこちらの記事をご覧ください。
※ここには保険商品の内容の全てを記載しているものではありませんので、あくまで参考情報としてご使用ください。
※ここに記載された保険商品の詳細な内容については、重要事項説明書および約款にて必ず全般的にご確認ください。
フェレットが加入できるペット保険会社
フェレットが加入できるペット保険会社はこちらです。加入を検討される際は、新規加入可能年齢などもご確認ください。
- アニコム損保「どうぶつ健保ふぁみりぃ」
- SBIプリズム少短「プリズムペット」など
フェレットが加入できるペット保険を比較したい方はこちらの記事をご覧ください。
※ここには保険商品の内容の全てを記載しているものではありませんので、あくまで参考情報としてご使用ください。
※ここに記載された保険商品の詳細な内容については、重要事項説明書および約款にて必ず全般的にご確認ください。
その他小動物が加入できるペット保険
SBIプリズム少短の「プリズムペット」では、リスやデグー、ハムスター、爬虫類などの小動物が加入できるペット保険を用意しています。
うさぎ・鳥・フェレット以外の小動物が入れるペット保険を探している方は、プリズムペットのHPでご自身のペットが対象となる商品がないか探してみてはいかがでしょうか。
以下の記事ではプリズムペットについて特徴や気になる点なども併せてより詳しく解説しています。加入を検討されている方は、ぜひご一読ください。
※ここには保険商品の内容の全てを記載しているものではありませんので、あくまで参考情報としてご使用ください。
※ここに記載された保険商品の詳細な内容については、重要事項説明書および約款にて必ず全般的にご確認ください。
SBIプリズム少短/重要事項説明書
トラブルにならないように知っておきたいこと
保険会社やプランによって加入条件や補償内容は異なるため、ペット保険の加入を検討する際にはいくつか確認すべきポイントがあります。
「受け取れると思っていた保険金が受け取れない」といった最悪の事態を避けるためにも、ここで紹介する内容については少なくとも確認しておくようにしましょう。
待機期間
ペット保険によっては「待機期間」が設定されているものがあります。
待機期間とは、たとえ保険加入後であっても、「一定の期間中にかかったケガもしくは病気、またはその両方について保険支払いの対象外となる」と定められている期間のことです。
待機期間の有無や日数等は各保険会社の商品によって異なります。
例えば、「病気は保険期間の初日から30日間、ガンは保険期間の初日から120日間」といった待機期間を設けているペット保険があります。
待機期間が設定されていると、備えたいリスクがカバーされないことがあるので、「待機期間の有無」と「待機期間がある場合はその内容」は、必ず確認していただきたいポイントです。
免責金額(自己負担が必要な金額)の有無
免責金額とは、治療を受けた際に自己負担する金額です。
仮に免責金額3,000円の場合、診療費が3,000円以下だと保険金は支払われず、全額自己負担となってしまいます。
かかった診療費が免責金額以上の場合、例えば補償対象の金額が10,000円、免責金額3,000円のケースでは商品によって対応が異なります。
補償割合が70%であるとすると、診療費の70%にあたる7,000円から3,000円が引かれ4,000円が保険金として支払われる場合や、補償対象の診療費から免責金額分を差し引いた7,000円の70%にあたる4,900円が支払われる場合などがあります。
低額な診療費を補償してほしい場合は、免責金額の有無もしっかり確認しましょう。
加入できる年齢・条件
ペット保険には加入時の年齢制限があります。
多くのペット保険は7~12歳を上限年齢としています。
私たち人間の保険と同じく、ペット保険の場合も高齢になるつれて、加入できる保険の種類が限られてきます。
また、加入前に、ペットの病歴など保険会社に告知した内容をもとに加入の引受審査が行われます。
持病などがある場合は条件付きでの加入、もしくは加入できないこともあります。
ペット保険の加入を検討しているのであれば、ペットが1歳でも若く、健康であるうちに準備をスタートしましょう。
補償割合
ペット保険の多くは全額補償ではなく、診療費の一定割合を保険金という形で受け取れるものです。
診療費の何割を保険金として支払ってもらえるのか(これを補償割合といいます)は、各社が提供するペット保険の内容によって異なります。
一般的に同じ会社の同じプランでは補償割合が高いほど保険料は高く設定されています。
補償割合をどうするかは、月々支払うことになる保険料と家計の状況とのバランスなどに応じて考えてみてください。
補償限度額と限度日数(回数)
ペット保険は年間に支払われる保険金の合計金額が決まっています。
また、保険会社によっては、通院・入院・手術それぞれに1日(1回)あたりの限度額、限度日数(回数)が設定されています。
「年間の限度額までなら自由に利用できる」というタイプのプランもあれば、「通院は1日あたり1万円まで・年間20日まで」という制限があるプランもあります。
加入する際は補償限度額や限度日数(回数)も確認しましょう。
補償対象外の確認
ペット保険は全ての診療費を補償するわけではありません。
補償に関する設定はペット保険によって異なり、補償対象外については約款や重要事項説明書に詳しく記載されています。
約款や重要事項説明書をよく確認せずに加入してしまうと、最悪の場合、「補償されると思っていたのに、フタを開けてみると補償がおりなかった…」ということも。
認識違いからトラブルにつながることがあるので、しっかりと確認して加入を検討しましょう。
保険金の受取が後日なのか窓口精算なのか〜窓口精算は手続きが簡単〜
保険金を受け取る方法は会社によって「後日精算」と「窓口精算」の2種類に分かれます。
■後日精算
こちらは、動物病院を受診して発生した診療費を、まずは契約者が全額負担します。
その後、契約している保険会社へ必要書類を送付します。
書類が保険会社で受け取られてから、後日保険金が振り込まれます。
保険金が振り込まれる日数は会社によって異なります。
(「支払いは30日以内」としている保険会社もありますが、「書類到着から平均3日間での支払い」をアピールしている保険会社もあります。)
保険会社によっては、獣医師に作成してもらう診断書が必要な場合があります。診断書の作成費用が補償されていないケースもありますので、事前に確認しましょう。
■窓口精算
加入者としては利用しやすいのが窓口精算です。
診療費を支払う際、(普段私たちが病院の窓口で健康保険証を見せるように)窓口でペット保険の保険証を提示することで、その場で保険が適用され、診療費から補償分を引いた金額の支払いだけで済みます。
後日精算とは違い、書類を用意する手間が省けるので、気軽に利用できるメリットがあります。
ただ、窓口精算ができるペット保険でも、すべての動物病院が対応しているわけではありません。
(例えば、「どうぶつ健康保険証」を発行するアニコム損保では、提携している全国6,768ヶ所(2022年12月末時点)の病院で保険証を見せるだけで窓口精算を利用できますが、それ以外の病院では後日精算で対応してもらうことになります。)
保険料の違い
保険料は品種や年齢、補償内容などによって異なります。
加入を検討している保険があれば、実際に見積もりをしてみましょう。
商品によっては、加入時の保険料は安くても、年齢が上がるにつれて保険料が値上がりするプランもあります。
値上がりの仕方は保険会社によって異なり、1~2歳で値下がりしてから3歳以降で値上がりするものもあれば、段階的に値上がりするもの、一定のものとさまざまです。
中には、「加入時の保険料は他社と比べて安いけれど、値上がり後の保険料は他社を上回る」というペット保険も存在します。
見積もりの際は、加入時の保険料だけではなく生涯を通した保険料も確認しましょう。
なお、実際に保険商品を選ぶ際は、保険料だけでなく、補償範囲や補償内容などとのバランスも併せてご検討ください。
解約方法は?
ペット保険の加入を検討している際は契約の方法、補償内容などを中心に調べるかと思いますが、解約の仕方も事前にチェックしておくことをオススメします。
なぜなら、ペット保険を実際に契約した後で、「やっぱり思っていたものと違ったな…」と感じたり、「他社の保険のほうが条件が良さそうだから乗り換えたい!」となる可能性があるためです。
「これから入ろうとする保険がいざという時に気軽に解約できるかどうか、事前に確認しておきたいな」という時に参考にしていただきたいので、ペット保険会社の解約方法について詳細をまとめた記事を用意しました。
参考にしてみてください。
ファイナンシャルプランナーより
ペットのケガや病気の診療費は突然の出費であることが多いです。
ペットには公的な保険がないため治療にかかった費用は飼い主が全額負担することになります。
ペット保険はこうしたときに診療費をカバーしてくれるものであり、今後はペットの長寿化や動物医療の発展に伴い、加入率は高まっていくと予想されています。
ペット保険は免責や年齢制限がありますので免責内容を確認したうえで、早いうちに入っておくべきだと思います。
愛するペットが病気になってから「ペット保険に入っていればよかった」という後悔だけはして欲しくありません。
いざという時のために最適なペット保険に加入しておきましょう。
まとめ
ペット保険とは、大切な家族であるペットの診療費を補償してくれる保険です。
ペットといつまでも元気に過ごすためにも、もしものときに備えてペット保険の加入も検討してみてはいかがでしょうか。
保険会社によって補償内容や保険料は異なります。
ご紹介したポイントを加入前にしっかり確認したうえで、ご自身にあったペット保険を選びましょう。
最後に、ペット保険選びに役立つ情報をまとめたページをご紹介します。
さっそくペット保険の加入を検討するなら、まずはこちらをご覧ください。
各社の特徴と気になる点を比較
こちらの記事では、補償内容や特徴、気になる点を会社別に紹介しています。
ご紹介している保険会社は、多くの飼い主さんが加入している人気のペット保険です。
まずは、この中から比較して選んでみてはいかがでしょうか。
【募集文書番号】アニコム損害保険株式会社:W2303-0013/SBIプリズム少額短期保険株式会社:JACAP202300043/株式会社FPC:AL-KY231220-020(24.12)/ペットメディカルサポート株式会社:ANI211115