入門編

犬は豆腐を食べていい!健康な体づくりをサポートするための適切な与え方や注意点を解説

豆腐は「豆乳」と「にがり」だけで作られているため、健康な犬なら食べさせても問題ありません。しかし、与え方にはいくつか注意すべき点があります。

この記事では、豆腐に含まれる栄養素が犬に与えるメリットや、注意しなくてはならない加工食品について解説します。

与えても大丈夫!犬は豆腐を食べられる

笑顔のコーギー
基本的に豆腐は、持病のない健康な犬であれば与えても問題ありません。

高タンパクで栄養価の高い豆腐は、ドライフードと混ぜれば健康的にかさ増しできるため、栄養バランスの調節や肥満防止のダイエット食としてもおすすめです。

しかし、だからといって与えすぎは犬の健康を害する恐れがあるため、量や与え方には十分注意しましょう。

冷たいままはNG!豆腐は常温にもどして与える

豆腐は、冷蔵庫から取り出して「常温」になってから与えるようにしましょう。冷やしたまま与えると、消化器官に負担がかかりお腹を壊す原因にもなりかねません。

また、人間が食べるときのように醤油や味噌などで味付けすると、犬の体調を損ねる恐れがあるため、味付けはせずに与えてください。フードにトッピングしたり、鶏肉などと調理したりして犬の食欲をかきたてるよう工夫すると良いでしょう。

犬に豆腐を与えるメリット|豆腐に含まれる栄養素

豆腐
豆腐は「畑の肉」ともいわれるほど栄養成分が豊富な食材ですが、犬に豆腐を与えることにはどのようなメリットがあるでしょうか。

ここからは、豆腐に含まれる栄養素が犬に与えるメリットについて解説します。

植物性タンパク質

豆腐は、エネルギー源となる植物性タンパク質が豊富に含まれていることでも知られています。

植物性タンパク質に期待できる効果
  • 毛艶を美しく保つ
  • 筋肉を維持する

タンパク質は体を作るのに必要なエネルギー源であるため、特に成長期の犬に大切な栄養素です。

また、犬は必須アミノ酸は体内で生成することができず、食事から補う必要があります。
しかし、豆腐を与えるだけではすべての必須アミノ酸を摂取することはできないため、他の動物性タンパク質を含む食材とバランスよく与えることで、足りない必須アミノ酸を補うと良いでしょう。

不足すると低タンパク血症を引き起こす恐れも!

体内のタンパク質が不足すると、成長期の子犬は骨格や筋肉などの成長不良に、成犬では体力の低下や抜け毛、食欲不振などにつながります。

また、タンパク質の欠乏が原因とされる病気として、「低タンパク血症」が挙げられます。
低タンパク血症とは、血液中のタンパク質が異常に不足している状態で、重度になると腹水や足の浮腫などを引き起こしてしまいます

植物性タンパク質は、豆腐の他に「おから」や「豆乳」からも摂取できます。

ビタミン

豆腐を与えることで、ビタミンKも摂取できます。

ビタミンKに期待できる効果
  • 血管を健康に保つ
  • 骨の形成をサポートする

特に、出血時に血液を固めるためにビタミンKは欠かせません。また、骨粗しょう症にも効果的とされ、ビタミンDと一緒に摂取することで骨の密度を増やすことが期待できます。

不足すると貧血を誘発することも!

犬は、体内の腸内細菌によってビタミンKが合成されます。しかし、抗生物質などを長期服用している犬の場合は、腸内細菌が乱れることから、ビタミンK欠乏に陥る可能性があります。

体内のビタミンKが足りなくなった場合、血液の凝固に時間がかかり、出血が止まりにくくなります。長引いた場合、貧血を誘発しかねません。

ビタミンKは、豆腐の他にも「納豆」や「大葉」「モロヘイヤ」や「ほうれん草」などからも摂取できます。

参照元:ビタミンの役割と要求量|ペット栄養学会誌
ビタミンK による健康寿命の延伸|日本ビタミン学会

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カルシウム

豆腐を与えることで、カルシウムも摂取できます。

カルシウムに期待できる効果
  • 骨や歯を丈夫にする
  • 神経や筋肉の活動をサポートする

カルシウムは犬の体に最も多く含まれるミネラルで、筋肉を動かすためにはなくてはならない栄養素の1つです。また、神経の伝達など、生命機能を維持するうえでとても大きな役割を担っています。

不足すると骨折や発育不良になることも!

カルシウムが体内に不足すると、運動失調・けいれん・後肢麻痺などがみられる低カルシウム血症や骨折、食欲低下といった症状のほか、成長期では発育不良につながります。

一方で、過剰に摂取した場合は脱毛や皮膚異常、免疫不全などの病気を誘発してしまう可能性があります。骨の異常やカルシウム結石につながる可能性もあるため、バランスの良い摂取が大切です。

豆腐以外に、カルシウムは「小松菜」や「チーズ」、「わかめ」や「きなこ」などからも摂取できます。

参照元:イヌ・ネコのライフステージと栄養|ペット栄養学会誌
泌尿器疾患の栄養管理|ペット栄養学会誌

犬に豆腐を与えるときの注意点

見上げるパグ
豊富な栄養素を含む豆腐ですが、与え方についてはいくつか注意すべき点があります。ここからは、豆腐を与えるときの注意点について解説します。

与える量に注意!5kgの犬なら20gから30gまでが適量

豆腐を与えるときは、「1日あたりの適量」に注意しましょう。
豆腐は健康な犬に与えても問題のない食材である一方で、与えすぎると豆腐でお腹がいっぱいになって主食を食べなくなり、栄養バランスが崩れてしまう恐れがあります。

そのため犬に与えるときは、主食との栄養バランスを計算するか、もしくはおやつやトッピングとして与えるのがおすすめです。おやつやトッピングとして与える場合は、1日の必要なカロリー量の10〜20%ほどに留めるようにしましょう。

5kgの犬の場合、1日あたりの適切とされる豆腐の量は20g程度までに留めると良いでしょう。

なお、豆腐は大豆製品の中でも脂質が多く、同じ量の「鳥のささみ」の3倍以上含んでいます。少しのつもりでも肥満の原因につながることがあるため、愛犬の体型や体調などをしっかり考慮したうえで量を調整することをおすすめします。

参照元:犬・猫のエネルギー要求量|ペット栄養学会誌

人肌程度にあたためて消化・吸収を促してあげるといい

胃腸が弱い犬やシニア犬、幼犬は、「人肌程度」に温めた方が食べ物を消化・吸収しやすい傾向にあります。また、豆腐の水分保有率は以下の通りです。

豆腐の水分量

木綿豆腐……約86%
絹ごし豆腐……約89%

豆腐は非常に水分量が多く、与えすぎると水分過多で下痢などを引き起こしやすい食品であることも覚えておきましょう。

水分量が気になる場合は、キッチンペーパーで豆腐を包み、電子レンジで約30秒加熱すれば適度に水分を飛ばせます。

参照元:日本豆腐協会

初めて与えるときにはアレルギーの発症に注意する

犬に豆腐を与えるときは、アレルギーの発症について注意することも大切です。
これまで大豆製品を食べてアレルギーの症状が出なかった犬でも、少量ずつ様子を見ながら与えるようにしましょう。

与えたときに嘔吐や下痢、耳・口・足先まわりなどを痒がる様子がみられる場合には、豆腐に対してアレルギー反応を起こしている可能性があります。早急に動物病院を受診しましょう。

腎臓病で通院している犬には与えないよう注意する

腎臓病で通院している犬の場合は、豆腐を与えないよう注意しましょう。
豆腐に豊富に含まれるカルシウムなどのミネラルは、歯や骨を作るのに必要な栄養素である一方で、食べすぎると腎臓や尿道、尿管や膀胱などに結石を生成する恐れがあります。

尿道や尿管に結石が詰まってしまった場合、急性腎不全を誘発しかねません。また、治療の妨げになってしまう可能性があるため、食べさせないことをおすすめします。

持病のある犬は与える前に獣医に必ず確認する

腎臓病以外にも持病があって通院している犬の場合は、豆腐を与える前にかかりつけの獣医の判断を仰ぐようにしましょう。
特に普段から療法食を食べている犬の場合は、正しく栄養バランスをコントロールする必要があります。

飼い主だけで自己判断せずに、獣医の指示の下与えるようにしてください。

参考:泌尿器疾患の栄養管理|ペット栄養学会誌

豆腐を加工した食品は与えないように注意する


季節を通して売られ、調理も手軽にできる豆腐。しかし、一般的に豆腐を使った加工食品は人間に合わせて味付けされているため、犬の健康に良いとはいえません。
犬に食べさせてはいけない豆腐の加工食品について、いくつか紹介します。

たまご豆腐

たまご豆腐など、さまざまな調味料を使って下味をつけて加工された豆腐を犬に与えるのは控えましょう。タレやたまご豆腐に使われている調味料の種類によっては、犬の健康を害する恐れがあります。

また、人間の好みに合わせた食品は味と塩分が濃いことも多く、与え続ければ犬の心臓や腎臓に大きな負担をかけることになりかねません。

湯豆腐

冬に食べたくなる湯豆腐も、与えるときは注意が必要な食品です。
湯豆腐は、冷ましても中心部分に熱さが残っているケースも多く、犬がやけどしてしまう恐れがあります。

また、長ネギと一緒に鍋の中で茹でることも多いため、豆腐にネギの成分が染み込んでいる可能性があります。

ネギ類は、たとえエキスであっても犬にとって危険な野菜の1つです。急性の貧血や血尿などの中毒症状が起こりかねないため、湯豆腐を犬に与えるのは避けましょう。

犬に豆腐を与えるときのおすすめレシピ

ヨークシャテリア
豆腐は常温でそのまま与えるのが望ましいですが、トッピングやおやつとして与えるのも食欲が促進されるのでおすすめです。

ここでは、簡単にできる豆腐レシピをご紹介します。

豆腐ハンバーグ

豆腐と鶏ひき肉、たまごだけを使った豆腐ハンバーグは、犬に与えるのにおすすめです。
絹ごし豆腐と鶏ひき肉、たまごをよく混ぜ合わせ、油を薄く伸ばしたフライパンで両面を蒸し焼きしたら完成します。

ひき肉の匂いが食欲をそそるため、食欲が減退している犬にもおすすめのレシピです。

ゴーヤチャンプルー

沖縄の郷土料理であるゴーヤチャンプルーも、おすすめです。

一口大に切った豚肉をフライパンで焼き、そこに縦に半分に切って小口切りしたゴーヤと木綿豆腐を混ぜて、炒め合わせれば完成します。
最後にたまごをほぐして入れると、ゴーヤの苦味が少なくなるため、愛犬も美味しく食べられるでしょう。

豆腐や豚肉からのタンパク質と、ゴーヤに含まれるビタミンCを一緒に摂取できるレシピです。

豆腐を食べさせてアレルギー症状がみられたときの対処方法

伏せる犬
豆腐を犬に食べさせた際にアレルギー反応がみられた場合には、悪化しないよう早急な対処が求められます。
ここからは、アレルギー症状がみられたときの対処法についてご紹介します。

速やかにかかりつけの動物病院で検査を行う

アレルギーの症状が少しでもみられた場合は、早急にかかりつけの動物病院に向かうことが大切です。
体を痒がったり、下痢や嘔吐の症状がみられたりした場合はアレルギーを疑いましょう。

食物アレルギーの発症は年齢性別に関係なく、また、今まで問題のなかった食べ物に突然アレルギー症状が出ることもあるため、与える際は注意が必要です。

緊急時には救急対応している動物病院へ

与えた食べ物に起因する犬の体調不良は、急に発症することも少なくありません。
夜間や休日など、かかりつけの動物病院が開いていない時間帯であれば、救急対応している動物病院に速やかに連絡しましょう。

また、いざというときに慌てないためにも、近所で救急対応をしている動物病院を事前に見つけておくことをおすすめします。

急な体調不良に備えてペット保険の加入もおすすめ

お手
ペット医療の技術向上に伴い、治療できる病気の種類も増えたことで、飼い主にとっての医療費の負担が大きくなっています。愛犬の高額な診療費や薬代に備えられる手段の1つがペット保険です。

ここからは、ペット保険に加入しておくメリットについてご紹介します。

異変を感じたときにすぐ受診できる

ペット保険のメリットは「経済的負担の軽減」と、それに伴い「動物病院の受診ハードルが下がる」ことです。

ペットの高齢化が進む近年では、寿命が伸びた分病気にかかることも増えています

また、小さな異変は犬の体が弱っているサインであり、ペット保険に加入していれば、金銭的な不安を感じずに動物病院へ連れていきやすくなります。その結果、病気の早期発見・早期治療にも繋がるため、愛犬の負担も軽くしてあげられるかもしれません。

緊急時の問い合わせに対応してもらえるペット保険も

ペット保険は会社ごとにさまざまなサービスを提供しています。中には、獣医師に問い合わせへ対応してもらえるものもあり、愛犬の体調に異変を感じた際の適切な対処について案内を受けることもできます。

「入っていてよかった」とペット保険の力を感じられるのは、万が一のことが起きたときです。
気持ちに余裕を持って愛犬の不調と向き合うためにも、健康なうちにペット保険を検討してみてはいかがでしょうか。

こちらの記事では、ペット保険に加入したほうが良いケースについて、獣医師が専門的な知見から解説しています。あわせてご確認ください。

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まとめ

豆腐は、犬の健康に役立つさまざまな栄養素が含まれている食材です。大豆をそのまま与えるよりも消化に優しいため、上手に活用できれば犬の食生活の幅が広がるでしょう。

ただし、適量を守ることや、持病があって通院している犬には与えないようにするなど、犬の体に負担のない与え方ができるよう注意しましょう。

いつもとひと味違った食事を愛犬に楽しんでもらえるよう、与え方や注意点を守って安全に豆腐を取り入れてみてください。

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トリセツ編集部(アニマライフ)
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ペット保険のスペシャリストである少額短期保険募集人資格保有者が記事の執筆・監修をしています。ペット保険の情報をわかりやすくお伝えすべく、日々最先端のペット保険情報をチェックしています。犬や猫の「もしものとき」に備えるためのペット保険選びを正しい情報でサポートします。