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入門編

【獣医師監修】キャベツを犬に与えるときは要注意!持病のある犬に与えてはいけない理由や体調不良時の対処法を解説

キャベツは、シャキシャキとした歯触りと甘みがあることから犬が好きな野菜のひとつですが、与えるときには注意しなくてはならない野菜でもあります。

この記事では、キャベツに含まれる栄養素が持病のある犬に与える影響や、キャベツが原因で体調に異変が起きたときの対処法について解説します。

要注意!犬にキャベツを食べさせるときは適切な量と与え方を守る

伏せるパグ
胃腸を整えるのに有効な成分であるキャベジンが含まれていることから、人間にとっては体に良いイメージのあるキャベツですが、犬に与える際には体重1kgあたり1g程度と、ごく少量が適量とされています。
また、芯は消化がしにくく胃腸に負担をかけてしまうことも考えられるため、なるべく葉の部分を与えるようにしてください。
ただし、持病のある犬にとっては健康を害する可能性のある成分も含まれているため、積極的に食べさせることはおすすめできません。

適量を守っていても軟便になるなどの症状がみられる場合には、与えないことをおすすめします。

加熱したキャベツを与えるときにも注意が必要

犬にキャベツを与える時には、加熱する場合生でそのまま与える場合の2通りの方法があります。そして、どちらの場合でも、細かく刻む、ミキサーなどでペースト状にするなどして、食べやすくすることが推奨されています。

ただし、生のキャベツは犬が消化をしにくく、特に消化機能が弱い子犬やシニア犬などは、消化しきれず便秘や嘔吐を起こす場合があります。また、加熱したキャベツにも注意が必要です。加熱したキャベツは消化の段階で、胃の中にガスが発生してしまいます。

ガスが胃の中に溜まることで、胃拡張や胃捻転の引き金となることがあるため注意が必要です。

キャベツを犬に与えるときに注意したい栄養素

キャベツ
キャベツに含まれているいくつかの栄養素は、犬の健康状態に影響を与えてしまう恐れがあり、注意が必要です。それぞれ詳しく解説します。

シュウ酸

ほうれん草などに多く含まれていることで知られているシュウ酸ですが、実は、キャベツはほうれん草の次にシュウ酸が多く含まれている野菜です。このシュウ酸を犬が摂取しすぎてしまうと、シュウ酸カルシウム結石を発症するリスクが高まります。

排尿痛や血尿などの症状があるシュウ酸カルシウム結石は、尿路閉塞を起こすと腎不全によって命に関わることもある重大な病気です。手術が必要になってしまうこともあるため、キャベツでシュウ酸の摂りすぎにならないよう注意が必要です。

不溶性食物繊維

キャベツには、不溶性食物繊維が豊富に含まれています。不溶性食物繊維は、犬にとって必要な栄養素の一つで、水分を吸収して膨張する性質を持っています。犬の腸の中で膨張することで便の量が増え、腸の蠕動運動が活発になるため、適量であれば便通が良くなるとされています。

しかし、消化機能の弱い子犬やシニア犬、小型犬などは、軟便になってしまうことがあります。さらに、場合によっては下痢を引き起こしてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

ゴイトロゲン

キャベツをはじめとするアブラナ科の野菜には、ゴイトロゲンとよばれる物質が含まれています。ゴイトロゲンは、甲状腺ホルモンの分泌を阻害する性質があるため、甲状腺機能低下症など甲状腺の疾患を抱えている犬には与えないよう注意が必要です。

ただし、多量のアブラナ科野菜を与えなければ、甲状腺ホルモンには影響しないため、キャベツやブロッコリーなどを与える際は、量を控えめにするよう心がけましょう。

別の食べ物で補いたいキャベツに含まれる栄養素

ブロッコリー
キャベツには、ビタミン、食物繊維など犬にとって必要な栄養素が多く含まれています。しかし、与え方によっては犬の体調不良にも繋がってしまうこともあるキャベツではなく、他の食材で栄養素を補いたいと思う方も多いのではないでしょうか。

ここからは、キャベツに含まれる栄養素と、補うために犬に与えてもいい別の食べ物について紹介します。

ビタミンC

キャベツに豊富に含まれている栄養成分のひとつが、ビタミンCです。犬は、体内でブドウ糖などを元にビタミンCを合成できますが、加齢とともにその量は減っていきます。また、持病のある犬やストレスがかかっている犬、運動量が多い犬は、体内で合成される量が減ってしまうこともあり、そのような場合は食事から摂取すると良いとされています。

ビタミンCは、犬の骨や関節の維持に必要なコラーゲンの生成に関わる栄養素です。また、抗酸化作用もあり、皮膚の組織形成などにも有効な成分であるため、不足が気になる場合には、過剰摂取にならない範囲で補ってあげることをおすすめします。

ブロッコリーを与えて補うこともできる

キャベツの代わりにビタミンCを摂取できる野菜として、赤ピーマンや黄ピーマン、ブロッコリーが挙げられます。これらの野菜には、キャベツの約4倍のビタミンCが含まれています。また、キウイフルーツやイチゴなどにも多く含まれているため、おやつ代わりに与えることをおすすめします。

葉酸

葉酸は、ビタミン12と共に赤血球の生成に関わる栄要素で、「造血のビタミン」ともよばれています。また、神経組織の発達や発育、代謝やたんぱく質の合成促進、細胞の産生をサポートするなど、さまざまな役割を担っており、犬の体にとって欠かせない栄養素のひとつです。

犬は、腸内細菌によって葉酸が作られていますが、1日あたりの必要量が産生されているかはわかっていないため、食事によって補うのが望ましいとされています。

海苔を与えて補うこともできる

葉酸は、緑黄色野菜以外に海藻類や豆類にも多く含まれています。特に、海苔には含有量が多く、またミネラルやビタミン、食物繊維、カルシウムなど栄養が豊富に含まれているため、適量であれば犬に与えても問題ありません。

ただし、コンビニのおにぎりについている海苔や、味付け海苔などは塩分量が多かったり、添加物が含まれていたりするため、犬には与えないよう注意しましょう。

ビタミンK

ビタミンKは、カルシウムを骨に定着させて、骨の形成を促進する作用があります。犬は、腸内細菌によってビタミンKが生成されますが必要量には足りないため、食事から摂取することが推奨されています。

水に溶け出しにくい脂溶性ビタミンですが、過剰摂取になってしまうケースは珍しいとされています。

納豆を与えて補うこともできる

キャベツをはじめ、モロヘイヤやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれることで知られているビタミンKが、最も多く含まれている食材が納豆です。キャベツの代わりにフードにトッピングしてあげることで、摂取させることができます。

ただし、犬が大豆アレルギーを発症してしまうこともあるため、様子を見ながら少量ずつ与えるようにしましょう。

キャベツを与えてはいけない犬の特徴

ミニチュアシュナウザー
健康な犬に与える際にも注意が必要なキャベツですが、消化機能が弱い子犬やシニア犬、また持病のある犬には与えないよう注意しましょう。

ここからは、特にキャベツを与えてはいけない犬の特徴について解説します。

消化能力が弱い子犬やシニア犬

先述した通り、不溶性食物繊維が豊富に含まれているキャベツは、消化能力の弱い子犬やシニア犬をはじめ、チワワなどの小型犬は消化不良や、軟便や下痢を引き起こす可能性があります。

キャベツではない別の食材で、最大限にリスクを抑えて栄養補給ができると良いでしょう。

尿路結石を起こしやすい犬種

キャベツを食べることでシュウ酸を過剰に摂取してしまうと、シュウ酸カルシウム結石を発症しやすくなるのは前述した通りですが、その中でも発症しやすい犬種は特に注意が必要です。

例えば、ミニチュア・シュナウザーやシーズ、ヨークシャー・テリアシュウ酸カルシウム結石を発症しやすい犬種だといわれています。キャベツをはじめ、ほうれん草やブロッコリーなど、シュウ酸が多く含まれる食材は与えないようにしましょう。

甲状腺の持病がある犬

こちらも先述した通り、キャベツには甲状腺ホルモンの分泌を阻害する性質があるゴイトロゲンが含まれているため、甲状腺に持病がある犬には与えないようにしましょう。

また、中型から大型犬のゴールデン・レトリーバーや、ラブラドール・レトリーバー、ドーベルマン甲状腺の疾患を発症しやすいといわれているため、予防するためにも、病気にかかる前から与えないように注意するのも良いでしょう。

犬がキャベツを食べてしまったときの対処法

伏せるコーギー
健康な犬が少量のキャベツを食べたからといって、すぐに大きな問題が起きるとは限りませんが、その日の体調や犬種によっては急変する可能性もあります。
犬がキャベツを食べて、体調に異変がみられたときの対処法について解説します。

速やかにかかりつけの動物病院で処置を受けることが大切

キャベツを食べた後に、吐きたそうにする、嘔吐する、下痢をするなど体調に変化があった場合は、速やかにかかりつけのどうぶつ病院を受診することが大切です。
特に、大量にキャベツを食べた後に、吐きたそうにしているが吐けていない、お腹が膨らんでくるなどの症状がみられる場合は、命にも関わる胃捻転を発症している可能性があるため、早急にどうぶつ病院へ連れて行きましょう。

夜間などの緊急時には救急対応している動物病院へ

夜間や休日、犬の体調に異変がある場合には、救急対応をしている動物病院を受診しましょう。胃拡張や胃捻転など緊急の手術を要する症状がみられる場合は、手術を行っている病院が望ましいでしょう。

ただし、万が一のときには慌ててしまうことも考えられるため、あらかじめ近所で救急対応をしている動物病院について調べておくことをおすすめします。

食べた時間帯や量について落ち着いて伝えられるようまとめておく

犬の体調不良の原因に食べたキャベツが疑われる場合には、獣医師に「食べた量」「食べた時間」「加熱の有無」について正確に伝えられるよう、メモをとっておきましょう。
正確な情報を獣医師に伝えることで、より迅速に適切な対応が可能となります。

キャベツを与えてはいけない疾患を発症すると高額な費用が長期にわたることも

犬の消化器症状などから緊急で動物病院を受診する際には、治療費が高額となる可能性も覚悟しておく必要があります
ただし、基本的にキャベツをきっかけとした体調不良に対する処置や治療は、内科治療的なものが多いため、診療費が高額になる可能性は低いでしょう。

しかし、先述したようなキャベツを食べてはいけない疾患は慢性的で、長期的な投薬などの治療が必要になるケースが多いため注意が必要です。

急な体調不良に備えてペット保険の加入もおすすめ

飼い主と犬
犬は、多少の体調不良は見せないようにする動物です。そのため、飼い主が犬の体調不良に気がついた時には、すでに病状が進行してしまっている可能性もあります。
そのため、どんな時でも動物病院で最良の治療を受けられるようにする備えのひとつとして、ペット保険へ加入しておくのもおすすめです。

愛犬に異変が起きた際に迷わず受診できる

ペット保険に加入のメリットは、治療費の負担を抑えることができることで、少しの体調不良でも迷わずに動物病院を受診できることです。

特に先述した通り、食べ物を原因とする体調不良は急に発症するケースも多く、また夜間の救急対応となれば、費用が高額になってしまうことも少なくありません。

いざというときのために備える手段の1つとして、ペット保険を検討してみても良いでしょう。

緊急時の問い合わせに対応をしてもらえるペット保険もある

ペット保険の補償内容やサービス内容は会社によってさまざまですが、中には犬の体調が良くないときに、獣医に病状を説明し最適な行動を案内してもらうことのできる、相談ダイヤルを設けているところもあります。

犬の体調に異変があるとき、様子をみるべきか、動物病院へ連れて行くべきか迷ったときのの心強い味方にもなる点は、ペット保険の便利な一面といえるでしょう。

下記記事では、犬のペット保険各社について、補償内容などを詳しく比較しています。
ぜひ合わせてご覧ください。

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獣医師から見た犬とキャベツの関係性とペット保険

葛野 莉奈 先生

キャベツを避けるべきとされる甲状腺の疾患や、尿結石、アレルギーなどは、罹患していることがわかったら完治は難しく、一生のお付き合いとなることがほとんどです。

短期間の治療であれば費用の負担もあまり感じられないかもしれませんが、長期間にわたって投与したり新薬が出て使用したり……というケースになると、費用の負担も大きくなってしまう場合もあります。
愛犬のために何でもしてあげたいというのは飼主さんならば誰でも思うことだと思いますが、そんな中でも飼い主さんの生活が一番優先されるべきことです。

あのときこんなことをしてあげればよかったという後悔が残らぬよう、そのような疾患になった時のことを考えて保険に加入しておくととても安心です。
もし愛犬がそのような疾患になるとしたら、お家ではどの程度の医療費の出費が可能なのか、どこまでの治療をしてあげたいか、愛犬が健康なうちにご家族で話し合っておくことはとても大切です。

まとめ

私たち人間にとって身近にあるキャベツには、胃腸に良いとされる成分が含まれているため、犬にとっても有効な食材だと思いがちです。しかし、人間に良い食材が全て犬にも同じように有効な食材とは限りません。

持病のある犬にとってキャベツは、命に関わる危険な食材となる可能性もあるため注意しておきましょう。
もし、犬がキャベツを食べた後に様子が急変した場合は、迷わず速やかに動物病院を受診してください。

ABOUT ME
記事監修|葛野 莉奈 先生
かどのペットクリニック院長。 麻布大学獣医学部獣医学科を卒業後、神奈川県内動物病院にて勤務、ペットショップ巡回などを経て2015年に開業。 普段の診療では皮膚科や産科、新生児診療に力を入れています。私生活ではミニチュア・ダックスフントたちと生活しています。 http://www.kpc-kirakupe.com/index.html
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