入門編

猫は刺身を食べられる!栄養素が猫の体にもたらす健康効果と適切な与え方を解説

刺身は、種類にもよりますが基本的にキャットフードに使用されている魚であれば与えて問題はありません。ただ、アレルギーを持つ猫や加工されている魚、甲殻類や青魚には注意が必要です。

この記事では、猫に与えることで発症する可能性がある病気やアレルギーについてわかりやすく解説します。

刺身は猫に食べさせても大丈夫!与えるときの注意点

刺身
基本的に、猫は刺身を食べることができます。猫といえば魚をイメージする方も多いように、猫にとって刺身は大好物でもあります。

ただし、どんな刺身でも与えて良いというわけではありません。猫にとって適切な量と、与えても良い刺身の種類についてきちんと把握しておくことが大切です。

与えすぎには注意!適量は1日あたり刺身ひと切れの1/4程度が目安

猫に与えるときは、1日あたり刺身一切れの1/4が適量です。身体が大きいから多めに与えるなどの判断は、愛猫を危険にさらすことにも繋がります。

また、はじめて与える刺身はアレルギー症状の有無も考慮して、適量よりもさらに少ない量に留めましょう。

寄生虫の付着に注意する

生の刺身には、アニサキスなど魚に寄生する虫が付着していることも少なくはありません。アニサキスが猫の体内に入ると、激しい腹痛や嘔吐、下痢、乾いた咳を繰り返すといった症状が起こります。

また、駆除薬はないため、内視鏡で取り除く必要があります。猫に与える前には、寄生虫が付着していないかしっかりと確認することが大切です。

病気で通院している猫は与える前に獣医に確認する

持病があり通院している猫の場合、刺身を食べさせることで治療に思わぬ影響を与えてしまう可能性があります。また、服薬中の場合には、フード以外のものを食べさせることが猫の身体にとって負担になる可能性もあるため、必ずかかりつけの獣医へ相談しましょう。

刺身の種類によっては猫に与えてはいけないものもある

イカ刺し
先述した通り、猫といえば魚をイメージされる方が多く、実際に、マグロやサケ、かつおなどをキャットフードに使用している商品が多くあります。ただし、刺身の種類によっては与えてはいけないものもあります。

愛猫の健康を損ねないためにも、与えてはいけない刺身の種類は必ず把握しておきましょう。

イカ、カニ、貝類は中毒症状をおこす可能性がある

イカ、カニ、貝類全般は、猫にとって中毒症状をおこす可能性がある食材です。「猫がイカやカニを食べると腰をぬかす」という言葉を、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

イカ、カニ、タコ、エビ、ハマグリには、ビタミンB1を分解・破壊してしまうチアミナーゼが含まれており、与えるとビタミンB1欠乏症を引き起こす可能性があります。

また、アワビやサザエの肝にはピロフェオホルバイドという成分が含まれており、猫が食べると光線過敏症を引き起こす場合があります。

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アジ、イワシ、サバなどの青魚にも注意が必要

与えても問題なさそうに思える魚の、アジ、イワシ、サバ、ブリなどの青魚も与えてはいけない種類のひとつです。

青魚には、アニサキスが寄生しやすく、付着しているものを食べてしまえば、下痢や嘔吐を引き起こしてしまいます。

また、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。人にとっては血液をサラサラにする効果やがん予防にも良いとされ、身体に良い食材のように思われますが、猫が食べすぎてしまうとイエローファット(黄色脂肪症)を発症することがあります。

しょうゆやわさびで味付けされたものは与えない

しょうゆやわさびなどの味付けは、猫にとっては一切必要がありません。少しでもしょうゆやわさびがついた可能性があるものは、与えないようにしましょう。

しょうゆを舐めてしまうと、腎臓に悪影響を及ぼす可能性があるため、すぐに動物病院を受診しましょう。

猫に刺身や生魚を与えることで発症に注意したい病気

寝転ぶ猫
猫に刺身や生魚を与えることで、発症する可能性が高い病気を紹介します。いずれも珍しい病気ではなく、どの猫にも共通して発症するリスクがあるため注意しましょう。

イエローファット(黄色脂肪症)

イエローファットは、黄色脂肪症ともよばれ、猫の身体で栄養が偏ることによってお腹や胸などの脂肪が変質し、皮膚の下の部分に硬いしこりや炎症が起こる病気です。
発症の原因としては、アジ、サバ、イワシなどの青魚に含まれるEPA、DHAなどの不飽和脂肪酸の過剰摂取が挙げられます。

不飽和脂肪酸の必要摂取量は、キャットフードで補うことができます。

そのため、多量に刺身を与えてしまうと過剰摂取となり、体内の脂肪を酸化させて炎症を起こしてしまいます。痛みがあるために触られることを嫌がったり、触ろうとすると抵抗したりします。重症化してしまうと、歩行困難や食欲消失などが起こります。

光線過敏症

光線過敏症は、貝類を食べることによって発症する可能性が高い病気で、主に耳、目、口のまわりなど、頭部の皮膚に炎症が起こります。

光線過敏症は、貝類の肝に含まれているピロフェオホルバイドαという成分によって、発症する可能性が高くなります。また、強い日差しに当たり続けることが原因で発症する場合もあります。

症状としては、耳、目、口のまわりなどの皮膚が薄い部分にフケや赤いただれ、脱毛などが起こります。悪化すると皮膚の炎症だけでなく、扁平上皮がんを引き起こす可能性があるため、初期の段階で動物病院へ行くことが重要です。

ヒスタミン食中毒

ヒスタミン食中毒は、不適切な状態で保存しているマグロを食べることによって発症する可能性がある病気で、下痢や嘔吐などを起こすことがあります。

生のマグロには、ヒスチジンという成分が含まれており、不適切な環境下で保管していると細菌がヒスタミンという成分を作り出します。

症状としては、水っぽい下痢や嘔吐、ムーンフェイスとよばれる顔の腫れなどが挙げられます。
マグロを与えて、これらの症状がみられた場合は早急に動物病院を受診しましょう。

アニサキス症

アニサキス症は、サケ、イカ、カツオ、サバ、サンマ、アジなどに寄生するアニサキスを食べることで発症してしまう可能性がある病気の一種です。アニサキスは、1mm程度の半透明の糸状の寄生虫で、食べることで嘔吐や下痢を発症します。症状は先述した通り、下痢や嘔吐、乾いた咳などがみられます。

さまざまな魚の内臓に寄生していて、スーパーでさばかれて販売している切り身に発見されることも多く、非常に身近な病気であるため、猫に刺身を与える前にはよく確認をしてあげましょう。

ビタミンB1欠乏症

イカ、カニ、タコなどを食べることによって、発症する可能性があるビタミンB1欠乏症は、チアミナーゼという成分が猫の体内のビタミンB1を分解、破壊し、体内から急激に減少することにより、歩行困難や痙攣などを起こす病気です。

ビタミンB1は、キャットフードにも含まれている必須ビタミンのひとつです。それを破壊してしまうチアミナーゼが含まれている食材を食べることによって、ビタミンB1欠乏症を発症してしまいます。

猫に刺身を与えて体調不良がみられたときの対処法

切り身
猫に刺身を与える際に、注意するべきポイントについて紹介します。いずれも健康に直結するため、事前にきちんと確認しておきましょう。

体調不良時には速やかにかかりつけの動物病院を受診する

刺身を食べさせたことがきっかけで、体調不良がみられた場合には早急に動物病院を受診してください。下痢や嘔吐のほか、皮膚の発疹や痒がる様子などがみられた場合、アレルギーを発症していることも考えられるため注意が必要です。

また、軽度の症状であってもいつ重症化するかはわからないため、素人判断で様子を見るのは避け、なるべく早く連れていきましょう。

動物病院では、与えた刺身の種類や部位、食べた時間や与えた量を正確に伝えられるよう、メモをとっておくことをおすすめします。

緊急時には救急対応している動物病院へ

食べたものをきっかけとする体調不良は、休日や夜間などかかりつけの動物病院があいていないタイミングで起こることもあります。そのため、急な体調不良時には、救急対応をしている動物病院を受診しましょう。

救急対応をしている動物病院は限られるため、あらかじめ近所の病院を調べておくと万が一のときにも慌てないで済みます。

急な体調不良に備えてペット保険の加入もおすすめ

寝転ぶ猫
動物病院は自由診療で、ペットにかかる医療費は病院によってさまざまです。入院や手術はもちろん、急な体調不良で高額な費用がかかることも少なくありません。

ペットの医療費負担を少しでも抑え、病気やケガに備えておきたい人は、ペット保険が有効活用できる場合もあります。加入のメリットについてご紹介します。

異変を感じたときにすぐ受診できる

ペットを動物病院へ連れていくとなると、金銭面の不安があるという方も少なくありません。

近年、ペットの平均寿命はのびる傾向にあります。歳を重ねれば人と同様にケガや病気などのリスクも高まり、ソファーから飛び降りただけで骨折をしたり、予期せぬ病気を突然発症したりという事例もあります。

通院や入院、手術にかかる費用を抑えられるペット保険に加入しておくことで、体調に異変を感じた際の受診のハードルが下がるでしょう。

これにより、病気の早期発見・早期治療に繋げられることは、ペット保険加入のメリットだといえるでしょう。

緊急時の問い合わせに対応してもらえるペット保険も

ペット保険を提供する会社は各社さまざまなサービスを設けており、その中には急病やケガなど、緊急時の問い合わせに対して獣医師が24時間対応するサービスを提供しているペット保険もあります。

急な体調不良がみられたときに利用すれば、対処や受診に関する的確な判断材料になるでしょう。

いつ、どんなときに、どれほどの診療費がかかるのかがわからないことを踏まえると、ペット保険の存在は大きな安心感に繋がります。

病気になってから「保険に入っておけばよかった」と後悔する前に、早いタイミングで検討することをおすすめします。

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まとめ

見つめる猫
刺身は猫に与えてはいけない食材ではありませんが、魚の種類や与え方には注意が必要です。はじめて与える場合には、少量を与えて体調に異変がないか確認しましょう。

また持病がある猫の場合には、かかりつけの獣医へ必ず事前に確認をして、治療を妨げることのないよう注意しましょう。万が一、体調不良やアレルギー症状がみられた場合には早急に動物病院を受診してください。

治療費の負担を抑える手段のひとつとして、ペット保険に加入するのも検討すると良いでしょう。

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トリセツ編集部(アニマライフ)
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ペット保険のスペシャリストである少額短期保険募集人資格保有者が記事の執筆・監修をしています。ペット保険の情報をわかりやすくお伝えすべく、日々最先端のペット保険情報をチェックしています。犬や猫の「もしものとき」に備えるためのペット保険選びを正しい情報でサポートします。
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