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症例編

【獣医師監修】犬の咳は病気のサインであることも!発症の原因や注意する症状と保険で備えるメリットを解説

犬が咳をしている場合、咳の頻度や様子から原因を推測し、適切な対処を行う必要があります。

本記事では、犬の咳の主な原因や対処法、病院に行くべき症状、いざというときに役立つペット保険のメリットなどを解説します。

犬が咳をするのにはさまざまな原因がある

寝ている犬
犬が咳をする原因はさまざまで、それぞれ対処法が異なります。原因によっては迅速な治療が必要になるため、ただの咳だと軽く考えてはいけません。

ここでは、犬の咳の主な原因を大きく2つに分け、それぞれ詳しく解説します。

生理現象

犬の咳の原因として、まずは体の自然な反応「生理現象」が挙げられます。咳は気道に入った異物を取り除こうとする生理現象であり、健康な犬にもみられます。

例えば、生理現象による咳は以下のような場合に起こります。

  • 吠えすぎたとき
  • 興奮しすぎたとき
  • 水を一気に飲んだとき
  • 冷たい空気を急に吸ったとき
  • 首が締まったとき(リードを強く引くなど)

このときの咳は「カハッ」や「カッカッ」という乾いたものです。生理現象による咳は一時的なもので、2~3回ですぐに治まるため、心配はいりません。

なお、水を飲むたびに咳をする場合、気道がもともと狭い可能性があります。

水皿が低い位置にあったり、飲みにくい角度だったりすると、気道が圧迫されて更に狭くなり咳が出ます。水を飲むたびにむせるような咳をするなら、水皿の位置を少し高くしてあげるといいでしょう。

病気などの体調不良

感染症や異物誤飲、心疾患、アレルギーなども犬の咳を引き起こします。

咳は外からの異物に対する防御反応です。何日も咳が続く、変な咳をする場合は、何かトラブルが起きている可能性があります。

病気によって症状は変わるため、愛犬の様子が気になるときは、念のため動物病院を受診しましょう。

咳の症状がある犬に考えられる病気

ゴールデンレトリバー
犬が咳をする場合、考えられる病気にはどんなものがあるのでしょうか?ここでは、犬の咳から考えられる主な病気と症状を解説します。

犬伝染性気管気管炎(ケンネルコフ)

犬伝染性気管気管炎は、短く乾いた咳を主な症状とする伝染力の強い呼吸器疾患です。この病気は、犬アデノウイルスⅡ型やパラインフルエンザウイルスなどに感染することで発症します。

犬伝染性気管気管炎の咳は、喉に何かが詰まったようにしつこく、興奮時や運動時など突発的に現れることが多いです。

元気・食欲はありますが、他のウイルスや細菌と複合感染をした場合、元気消失、発熱、肺炎などを起こす可能性があります。

抵抗力の弱い子犬や老犬の場合、犬伝染性気管気管炎が重症化するケースは珍しくありません。

感染犬の唾液や痰、鼻水などによる飛沫感染が原因で発症するため、多頭飼いの環境では隔離が必要です。家庭内感染を起こさないよう、食器の共有は避ける・掃除や洗濯はこまめに行うなど、清潔を維持してください。

気管虚脱

気管虚脱は、遺伝や肥満・老化などで気管がつぶれ、空気の流れが悪くなる病気です。

ガーガーというガチョウのような咳が特徴的で、激しい運動や興奮、首への刺激があった際にみられます。重度の場合は呼吸困難やチアノーゼ(舌の色が紫色になる)、失神などを起こすこともあります。

なお、初期の気管虚脱では、「ケッケッ」と乾いた咳がみられます。続いて、喉につかえるような咳、えづくような動作、「ブーブー」「ガーガー」という呼吸に変化していきます。

気管虚脱は内科的治療での完治が難しいため、状況によっては手術を選択する場合もあります。

肺炎

肺炎は、ウイルスや細菌による呼吸器感染症の悪化、異物誤飲などによって起こる病気です。主な症状は咳・発熱・呼吸が荒くなる・食欲や元気消失などで、重症化すると命に関わることもあります。

肺炎を起こしている時に興奮させると、ひどい呼吸困難を起こして失神するため、治療中は安静にさせてください。

子犬が肺炎を起こすと、病状は重くなりやすい傾向にあります。

肺炎は症状の進行が早く、命に関わることもあるため、一刻も早い治療が必要です。犬がぐったりしている場合は、夜間でも救急病院を探してすぐに適切な処置を受けましょう

心疾患

咳の症状をきっかけに通院した犬に、僧帽弁閉鎖不全症などの心疾患が見つかるケースも少なくありません。
心疾患の発症によって肥大化した心臓が、気道を押し上げることによって圧迫され、咳の症状としてあらわれる場合があります。

心疾患の重症化は、肺水腫など呼吸困難を引き起こす病気にも繋がりかねません。
特に高齢の犬の場合は、定期的に検査を行い、早期発見ができるよう努めましょう。

異物誤飲や異物誤食

異物が食道内に入ると、犬は違和感から咳をします。誤飲・誤食は1歳未満の犬に多く、おもちゃやボタン、チョコレートなど、さまざまなものが原因になります。

よだれを垂らしていたり、えづくような仕草が何度もみられたりする場合は、異物誤飲の可能性があります。誤飲したものの種類や量によっては犬の命に関わることもあるため、速やかに動物病院へ向かいましょう。

動物病院を受診する際は、誤飲した可能性のあるものを持参してください。食品や薬物の場合は、内容の表示がある袋や箱を持っていくと、治療方針の目安が立てやすくなります。

動物病院では、「いつ・なにを・どのくらい食べたか」落ち着いて説明しましょう。

タバコの煙やハウスダスト等へのアレルギー

タバコやハウスダストなどにアレルギーがあると、咳の症状があらわれます。咳の原因としてよく知られているものとしては、ノミやダニ、花粉、エアコンの風なども挙げられます。

アレルギーによる咳は他に目立った症状がないため、発見・治療が遅れる傾向にあります。

散歩に出たときや特定の部屋に入ったときなど、犬が咳をする状況に共通点がないか、よく観察してみましょう。皮膚が赤くなっていたり、体をよく掻いていたりするときは、アレルギーによる皮膚炎を起こしている可能性もあります。

参照元:アニコム損保|STOP誤飲プロジェクト

犬が咳をしている時の対処法

3匹の犬
犬が咳をしているときは、様子によって対応方法を変える必要があります。

ここでは、様子を見ても良い犬の咳と、すぐに動物病院を受診するべき咳の症状について解説します。

一過性で数回の咳で止まった場合のみ様子を見ても良い

犬が咳を数回した後、普段通り落ち着いた様子であれば、様子をみても良いでしょう。一過性の咳は、水を一気に飲んだときや引っ張りで首が締まったなどの生理現象が原因と考えられます。

念のため、咳をした後の数日間は、犬に変わった様子がないか様子をみておくと安心です。

止まらない咳や他の症状がみられる場合にはすぐ動物病院へ

ガーガーというガチョウが鳴くような咳、ケフケフと咳き込む咳は注意が必要です。

咳のほか、嘔吐や元気がないなど他の症状がみられた場合も、何らかの異常があると考えられます。呼吸器や循環器にトラブルが起こっている可能性があるため、軽く考えずすぐに動物病院を受診しましょう。

なお、家に来たばかりの子犬が咳をしている場合は、犬伝染性気管気管炎が疑われます。元気そうにみえても、徐々に症状が悪化し重症化する恐れがあるため、獣医師の指示を仰ぎましょう。

特に苦しそうな咳は呼吸困難に陥る危険性があるため緊急で受診する

特に苦しそうな様子がみられたら、緊急性が高いと考えられます。この場合、様子をみているうちに呼吸ができなくなる可能性があり、とても危険な状態です。

夜間に咳が始まった場合、朝になってから動物病院にかかろうとして手遅れになるケースも珍しくありません。

犬がいつもより苦しそうな咳をしているときは、夜間でも受け付けてくれる救急病院を利用しましょう。

シロップなどの咳止めが処方されていれば服用させる

動物病院で咳止めを処方されている場合は、自宅で服用させて構いません。シロップや錠剤などの咳止め薬は、呼吸安定作用や脳の咳中枢を鎮める作用があります。

シロップは甘味があり、犬も嫌がらず飲んでくれることが多いため、薬が苦手な犬でも飲みやすいといえるでしょう。

ただし、シロップなどの咳止めはあくまでも咳を緩和するものです。咳の原因をなくすことはできないため、市販の咳止めシロップを自己判断で服用するのは望ましくありません

犬の咳が気になる場合、まずはかかりつけの動物病院へ相談しましょう。

犬の咳にかかわる病気の治療費はペット保険が適用できることも

草むらの犬
犬の咳には、大きな病気が隠れている可能性があります。そんなとき、ペット保険に入っておけば、いざ高額な治療費がかかった時に備えることができます。

ここでは、ペット保険に加入する必要性とメリットを解説します。

※保険会社や発症のケースによって補償対象外となる場合もあります。詳細は加入中または加入を検討しているペット保険会社へお問い合わせください

咳を伴う病気の中には完治が難しく長期の通院が必要になるケースがある

たとえば、気管虚脱のように完治が難しい病気では、一生涯の通院が必要です。

完治が見込める病気であっても、犬の体力や重症度によっては長期治療が必要なケースもあるでしょう。治療費が高額になったり、家計を圧迫したりする可能性も考えられます。

手術が必要な場合、一度に支払う治療費は更に高額になります。病気によっても異なりますが、多くの手術は入院を伴うため、入院管理費も別途かかります。

最近は高度医療を取り入れる動物病院も増えており、数十万円もの治療費を請求されることも珍しくありません。

高額な治療費など急な出費にも備えることができる

人には健康保険制度がありますが、ペットの医療費は100%自己負担です。そのため、もし動物病院にかかった場合は、窓口で全額を支払わなくてはいけません。

そんなとき、ペット保険に入っておけば、指定された限度額の範囲内で診療費を補償してもらえます。

獣医療の進歩によって犬の寿命が延びたぶん、長期治療への備えは重要性を増しています。

多くの選択肢の中から最適な治療法を選ぶためには、治療にともなう経済的なリスクをなくすことが大切です。いざという時に、治療費の心配なく動物病院を受診するための選択肢のひとつと、ペット保険はいえるでしょう。

※保険会社や発症のケースによって補償対象外となる場合もあります。詳細は加入中または加入を検討しているペット保険会社へお問い合わせください

犬の咳に関連した病気の具体的な治療費事例

犬の咳の治療費はどのくらいかかるのでしょうか?

ここでは、動物病院での料金表に基づき、呼吸器疾患にかかる費用をご紹介します。

肺炎・気管支炎・気管虚脱の治療費事例

  • X線・胸部2枚・注射・お薬・・・13,200~14,300円

参照元:銀座ペットクリニック|診察・手術料金表
※上記の診療費等はあくまで一例であり、一般的な平均・水準を示すものではありません
※各診療項目の金額は、動物病院によって異なります

肺腫瘍の治療費事例

  • 外科手術費用・・・385,000円~

参照元:銀座ペットクリニック|診察・手術料金表
※上記の診療費等はあくまで一例であり、一般的な平均・水準を示すものではありません
※各診療項目の金額は、動物病院によって異なります

咳に関連する病気は幅広く、検査と薬の処方で治療を進められるものから、外科手術を必要とするものまでさまざまです。
動物病院によって施される処置や金額は異なりますが、万が一、高額な治療費をすぐに支払わなければならない状況になってしまうと、家計にとっては大きな負担になることも考えられます。

愛犬が元気なうちはペット保険の必要性を感じないかもしれませんが、ケガや病気は突然やってくるものです。
万が一に備えてペット保険に加入しておけば、お守りとして心のよりどころにもなるでしょう。

咳の症状について受診の必要性があるか獣医師へ相談できるサービスもある

ペット保険のなかには、獣医師への相談サービスを提供しているところもあります。加入者は、電話やメール、LINEなどを通じて、獣医師に犬の健康状態を相談することができるのです。

犬が咳をしている時、動物病院に連れていくべきか判断に迷った時、気軽に相談できるのは大きなメリットといえるでしょう。

以下の記事では、ペット保険各社の具体的な特徴について比較をしています。あわせてご覧ください。

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獣医師からみた犬と咳の関係

葛野 莉奈 先生

人間の感覚では、たかが咳と思ってしまいがちで、気管支炎などは人間の風邪に近いですが、症状が長期にわたって続くと、眠れなかったり食欲不振に陥ったり、体力を消耗させる原因になります。

また、咳が循環器疾患に気づくきっかけになり、早期発見につながることもあります。

咳と言えど、重大な病気や症状が潜んでいて、そのサインになるかもしれないため、どのくらい続くかや程度が悪化していないかなど観察しましょう。

また、愛犬に元気があっても咳が出ることは体への負担になり、不快感などを感じている可能性もあります。気付いたら早めに受診をしましょう。

咳の頻度が少ない場合は咳をしている様子を動画に撮影して、受診時に診てもらうことも有意義と言えます。

重度になったり、大きな病気が原因だった場合、費用が高額になってしまう場合もありますので、今後への診療費への不安がある場合は保険への加入を検討しておくと安心です。

まとめ

ハグする犬
犬の咳には病気が隠れている可能性があり、自己判断は危険です。一過性かつ数回の咳であれば問題はありませんが、そうでなければ動物病院を受診すべきです。

呼吸が苦しそうなときは命に関わることもあるため、すぐにかかりつけの動物病院を受診しましょう。

呼吸器疾患をはじめ、異物誤飲やアレルギーはいつ起こるか分かりません。咳を伴う病気には、完治が難しかったり、長期の治療が必要になったりするものもあります。

高額な治療費がかかることも考えられるため、いざという時に備えてペット保険に加入しておくと安心です。愛犬が元気なうちからペット保険に加入して、思わぬ出費に備えておくのはいかがでしょうか。

ABOUT ME
記事監修|葛野 莉奈 先生
かどのペットクリニック院長。 麻布大学獣医学部獣医学科を卒業後、神奈川県内動物病院にて勤務、ペットショップ巡回などを経て2015年に開業。 普段の診療では皮膚科や産科、新生児診療に力を入れています。私生活ではミニチュア・ダックスフントたちと生活しています。 http://www.kpc-kirakupe.com/index.html
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